2017,04,03, Monday
昨年夏、P.ハンミッヒの銀管を入手したが、その音の硬さといい、多量に消費する息は苦しく、全く鳴らないのに困惑した。私が下手くそなのではあるが、その分差し引いても何か思いが違うのだ。学生時代にレッスンを受けていた時期があり、そのときの先生がP.ハンミッヒの木管と銀管を愛用していた。そのおり、借りて吹いた感激の音は今のP.ハンミッヒには無いのである。
結局、某所のリペアマンさんに調整と歌口のカッティングをお願いした。楽に吹けるようになったものの何か物足りない。リペアマンさん曰く「ヘルムートやヨハネスに比べるとフィリップは....ねぇー」 云われなくても値段が全然違うし。私がハンミッヒを知った当時はハンミッヒと云えばphilippのことだった。 納得のいかない私はいろいろ調べてみた。「パールの頭部管がP.ハンミッヒに相性が良く、P.ハンミッヒの良さを損なうことなく云々....」等々のサイトもあった。早速、パールの頭部管を検索、通販でもオークションでも出ていたが、いまさら日独同盟?1965年製のP.ハンミッヒに現代のパールの頭部管?特に問題は無いのだが、何かなぁー、と悩んでいるところに、ヨハネスの頭部管だけがヤフオクに出品された。管外径も19.8mm程度と何とか...、渡りに船と飛びついてしまった。 結局、フィリップの胴体にヨハネスの頭部管は先っちょが入るだけで、試奏するのは無理だった。仕方ないのでムラマツに挿してみたが鳴らない。リペアマンさんに摺り合わせをお願いし、これ以上費用をかけ結果が良くなければ何をしていることやら....。自分で何とかするしか無いと思い、コメリから#1200と#2000の紙やすり(何と安易なこと...!)を買ってきた。慎重にヨハネスにヤスリをかけるが、我が身を削られる思いだった。 2時間余りしたところで「カッ」と根元まで挿せるようになり、試奏してみる。柔らかい音質だが芯があり響きもまずまず、やっと納得のいくP.ハンミッヒになった。 いや、Johannes&Philipp Hammigになった。ヨハネスは西ドイツに移っているので、西東ドイツ融合、従兄弟同士か伯父(叔父)と甥の合作フルートだ。 リッププレートに「JH」の刻印がある。 悲しいかな、余分なところまでヤスリで傷つけてしまった。 吹き込んでみないと判らないが、多分、これで納得、良かったのだと思う。最近リペア済みで帰ってきたムラマツも良く鳴る。音質が違うので、どちらがどうと比べるにはもう少し時間が必要だ。
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2017,03,07, Tuesday
黒い木管のハンミッヒは昭和53年(1978年)頃に買ってからずっと吹いて来た。銀製のムラマツと併用してきたが、近年どちらにも不具合があり、オーバーホールに出すべく、代わりに昨年、銀製のハンミッヒ(1965年製)を手に入れた。木管のハンミッヒを吹き慣れているので違和感無く扱えるだろうと云う思いと、学生時代に一時レッスンを受けていたときの先生が矢張りどちらのハンミッヒも愛用していて、その銀のハンミッヒにも憧れがあったのだ。
銀製のハンミッヒを最初に吹いたときには、音質は固めだが抜けが良いかな?ぐらいの感じだったが、吹き込めば吹き込むほど、音が出難くなり、苦しい、吹くのに相当のパワーが必要なのである。 構造的にも全く同じといって良いこの兄弟ハンミッヒの何が違うというのか?いろいろ検証していくうち、矢張り歌口のカットであることに気づいた。表面に見えてる歌口の大きさも形も殆ど同じであるが、アンダーカット等が違うのではないか? 銀製はリッププレートがあるが、木管には無い、当然、歌口内のカッティングや諸寸法は違う筈だと思ったのである。 結局、3本とも入院することにした。木管ハンミッヒとムラマツはタンポ交換と調整、銀製ハンミッヒは調整と歌口のカッティングと云う事で....。 某所のリペアーマン曰く銀製ハインミッヒはアンダーカットはもう出来ないくらいに大きいらしかった。「音が硬いですね。鳴らすには多量の息が必要です。タンポも柔らか過ぎ!」と云われる。「そこを何とか吹き易いようにして貰えませんか?」と私(私もムニュっとしたキイの押さえ心地には違和感があったがこれ以上費用が嵩むのは恐ろしい!)、「それじゃぁー、ハンミッヒの良さを損なわない程度にサイドを少し削ってみましょうか?」「たまには吹いてみたくなるようには仕上げますよ!」とリペアーマンさん。 木管より、歌口が少し広くなっているのがわかります。吹いてみるとすぅーっと音が出る、可也、吹きやすくなり、3本の中では一番良くなるようになった。木管ハンミッヒとムラマツはタンポを全部交換したので鳴りの悪いのは当たり前なのだが....。確かに、今日の機嫌はどうだろうか?と吹いてみたくなるようにはなったが、矢張り主力は木管ハンミッヒとムラマツだろうか?私の聞き間違いかもしれないが、同じP.ハンミッヒでも1970年を境にして全然別物であるらしかった。
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