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5.ナウマンヤマモモ Comptonia naumanni


  
ヤマモモ(コンプトニア)は亜熱帯系の植物で、新生代第三紀中新世の示準化石になっている こ
  
とから、約1500万年前のものであることが判るそうです。
  
前回(1.&2.の「魚の干物」)紹介した魚の化石のサッパは、標高300mを越える山中の同一地 層
  
から発見されたもので、ヤマモモと同じ1500万年前のものであると云うことが言えるわけ です。
  
石は淡黄灰色の泥岩で、バームクーヘン状に互層に堆積しています。 同地では、他にも魚や植
  
物の化石が見つかっており、状態の良い物が見つかれば、またご紹介 します。     


サルトリイバラ Simlax sp.

ブナ Fagus sp.

日高町産

(撮影データ:2006/1/24  EOS 1D マクロ50mm  Mr.ヱビス)

    

4.黒曜石 A


  
前回は大分県にある姫島産(多分)でしたが、今回は隠岐島産のものです。 色調は漆黒で、前回
  
とはかなり色の違うのがお分かりいただけると思います。 黒曜石などの石材は、主成分組成に大
  
きな違いはないものの、不純物として 含有される微量成分組成に違いがあるため、元素分析を
  
することで産地を特定できます。 さらに、非破壊で分析できるため、考古資料の石材の産地分析
  
に適しています。 今回の資料は、K大学原子炉実験所で蛍光X線分析されたもので、産地はもっ
  
と細かく 特定できています
  
縄文時代
  
竹野町出土
  
黒曜岩 Obsidian
  
(撮影データ:2005/12/11  EOS 1D マクロ50mm  Mr.ヱビス)

    

3.黒曜石


  
本来なら古モノでしょうが、石モノのほうが面白いかと(後が続かないといけないので)。 黒曜石の
  
石鏃(せきぞく)です。石鏃とは、石で作られた弓矢の先につける鏃のことで、概ね三角形、ある
  
いは底辺部にえぐりのある形状をしています。 黒曜石は、火山岩の一つで、ガラス状の石です。
  
剥離面は貝殻状になります。鋭利で、鉛筆も削れますし、不用意にさわると手を切ります。 石器
  
の素材として旧石器時代から使用されています。但馬で見つかっている黒曜石は、姫島、隠岐、
  
和田峠産のものがありますが、これは色が薄いことから姫島産かと思います。
  
大きさは、全長14o、最大幅11o
  
縄文時代
  
黒曜岩 Obsidian
  
(撮影データ:2005/12/4  EOS 1D マクロ50mm  Mr.ヱビス)

    

2.魚の干物 そのA


  
今回は集団自殺を思わすものです。
  
何匹いるか数えようとするのですが、いつも途中で止めてしまいます。 誰か教えて下さい。
  
ところで魚はサッパ(Hrengula sp)と呼ばれるもので、 ネコマタギなるコノシロの仲間です。 岡山
  
あたりではママカリと呼ばれているそうです。 標高300mを越える山中で見つかったもので、山の
  
土採り場の崖にブロック状の 塊に入っていたと思われます。 地質系の方の話しによると1600万
  
年前のものだそうで、人類誕生の3倍も前の 話しになります。 何故、1600万年前とわかるの
  
か?。
  
化石には広い範囲に分布する示相化石と、種類によってその生物が生存していた時代が 限られ
  
ている示準化石というのもあります。 この化石が見つかったあたり(ここが問題です。)でビカリア
  
と呼ばれる巻貝や コンプトニア等の示準化石が含まれていることから、その時代が決まったと い
  
う訳です。
  
コンプトニアは何処かにあると思いますが、ビカリアはありません。
  
しかし、歴史系の人間とはいえ、人類誕生後を相手にしてきました。 誕生前の年代感はピンとこ
  
ない、というのが正直なところです。
  
今回の撮影は、自作のフカン撮影台で試写しました。 白っぽい被写体を敢えて白バックで無影で
  
撮るというものです。 いろいろなものを撮影する前提で90cm×120cmまでいける ものを作って
  
みましたが、なかなか光が均等にまわらない、ストロボ3灯も使ってこれです。 日高町産
  
(撮影データ:2004/11/21  EOS 1D マクロ50mm  Mr.ヱビス)

    

1.魚の干物 その@


  
以前、お盆に掲示板に載せたのがこれ、このときは一匹だけで黒バックで撮影しました。
  
日高町産
  
(撮影データ:2005/8/14  EOS Kiss D マクロ50mm  Mr.ヱビス)