但馬のこの季節は天候が悪い。
雪も降るし、雨も降るし、何せ晴れる日が極端に少ない。
星見屋としては休養の季節でもあるが、逆にストレスが積算されていく。
そんな日々の楽しみのひとつが、ネットでいろんな情報を見てまわることである。
訪問先の中にNASAの太陽画像のサイトがある。
太陽と地球の間に浮かぶ人工衛星から撮影した画像がアップされているので、
曇る心配がない。
きょうは久し振りの良い青空が出ていて、小型太陽望遠鏡でのぞいてみた。
結構大きなプロミネンスが1箇所に出ている。中央に黒点も出ている。
これは、と思い、上記のサイトをのぞいてみて驚いた。
なんと、ここ数年にない活発な太陽さんが移っているではないか。
地上からの撮影は、雲も多く、シーイング(シンチレーション)も悪かったのであきらめ、
皆さんにはNASAから拝借した画像を見ていただきます。
白黒写真は磁力線で見た太陽。白く輝く(?)部分が磁力線が噴出しているところ。
黒い部分は降下しているところ。二つがある程度以上の規模で接近しているところに
黒点が生じている。
南北半球で白と黒のペアの位置関係が逆転しているのがわかる人は、相当の人。
赤っぽい写真は LASOCO画像といって、太陽近傍のコロナを観測している写真。
この写真は ”C2”といって、比較的太陽に近い部分を撮影している。
LASCO画像にはもうひとつ”C3”というのもあり、こちらはさらに遠景を観測している。
C3画像には背景の星空も良く写っており、この画像を見てほうき星探しをしている人たちもいます。
今日のLASCOC2画像には、複雑に変化しているコロナが写っている。
(画像の中央にある白い円は太陽の位置と大きさを示し、その周りの黒っぽい円盤は明るい太陽を
隠すためのカメラの遮光版である)
二つの写真は、元気になってきた太陽を見事に表現しており、再び活動期に入ってきたことを
改めて感じた。
この元気を、われわれにもいただこう。

