−タゲリが一杯−  (2006.11.12)

タゲリを観る、ひこばえに見え隠れする、シャッタ−チャンスがなかなかやっ
  
てこない、 そんな時、携帯電話が鳴る、「タゲリがよぅけおる」たじまもり氏か
  
らの情報だ。



広範囲に広がって、一カ所に群れることがない、たまに群れても少数だ、 大
  
きな群れといっても昔のように100羽を超すほどのことはなく30羽程だろう
  
か、 それでも近年は大きな部類だろう。



一羽の個体に狙いを定めた、小雨の中、タゲリ本来の金属光沢に輝く羽色
  
が出ない。



時に、こんな大物を仕留める事も。



群れが広範囲に広がる訳?近付くと争う、この時期になぜ?。

豊岡市  Canon 1D EF600mm F4   Mr.Y

  

  

編集雑記: 実にのどかな光景である。一番下の写真も「争う」にしては優雅である。人間の   
喧嘩や 争いはこんなふうには見えないだろう。話は替わるが今日の新聞の一面は「今年の漢   
字」であった。昨日から「何だと思う?」と 女房殿に問い掛けられ、いろいろ考えていた。「いじ   め」「自殺」「幼児虐待」...etc。良くないことばかりあった一年。 だが、漢字一字が出てこな  
い。朝起きて、「命」かぁー、なるほどと思った。

カミュの「シーシュポスの神話」の冒頭に「哲学上の重大な問題はひとつしかない、自殺ということである。」というのがある。難解な著書で 私には、カミュの不条理の世界も何も皆目わからないが、その中にガリレオの話が出てくる。地動説を唱えた彼は「火あぶりの刑」を 逃れるためその真理を捨ててしまう。「命」より大切な真理や観念は無いのだ。ましてや太陽が地球を回ろうがその逆であろうがどうでもいい真理だという。 話は尻切れトンボだが...、全く、そう思う「それでも地球は廻る...」でいいのだ。

太宰治が自殺を夏が終わるまで中断した理由に、「浴衣の生地をもらったから」と言うのがあった。 小説の中の主人公の話だったか彼のことだったか忘れたが...。ほんの些細な人の無神経さが自殺の引き金になるのだろうが、ちょっとした人の心使いや僅かな楽しみが自殺を思い留めさせることができるとも思う。     Mr.F