月(細い月)   
月齢3.63
2005/9/7 日高町鶴岡 18:52 Nikon6.5cm屈折F12(直焦点撮影)露出=1/10秒 自動追尾 Olympus E-1 Mr.M

台風一過の7日、強い風も少しおさまり、夕方、晴れそうな雰囲気になってきた。早朝までの災害対
策本部詰めであったが、午後に休養をとったため、少し元気。よし、望遠鏡を向けてみようと思い立
って、撮影する場所を探し始めた。 実は、この「細い月」は、変人倶楽部の事務局長がかねてから
「はよ撮って来い」といっていたもの。お眼鏡にかなうかわからないけれど、撮影している姿を他人
が見たら、やはり「変人」と思うに違いない。

台風一過の大気の状態は、かなり落ち着くと思っていたが、今日はちょっと違った。シーイングが大
変悪い(空気の落ち着きがない)。そのため、月面の周辺がギザギザになっている。この月は低空
のため、ある程度はしかたがないのだがでも、今日のは特にひどい。事務局長の要望がなかった
ら、おそらく撮影しなかったと思う。でも、この月齢が撮影できる時間に体が空いていることは滅多
にないので、変人と言われようが撮影することにした。条件を無視しての撮影のため、できはよくな
い。(少し画像処理を実施)

現場では、台風の残した黒い雲が長い時間月から離れず、やきもきした。結果的に、雲に追われ
るようにすき間を通して撮影を行った。 帰路、この月のすぐ上に金星が輝いているのが見えた。
雲で見えないが、多分、木星もすぐそばに光っているはずだ。中望遠レンズでの格好の被写体と
なっただろう。
夕焼け雲と台風が掃除した透明な大気、複雑な黒い雲、怪しく輝く月や明星、持ってくるカメ ラを
間違えたような気がした。                  Mr.M