NGC6960(はくちょう座)   
(2006.7.27)
兵庫県 日高町 里の会星文化研究所 2006/7/27    高橋イプシロン180 Fuji FinePix S3Pro(ISO 800)自動追尾撮影                  Mr.M

はくちょう座にある惑星状星雲。
網目に見えることから「網状星雲」と呼ばれる。
この星雲を眼視的に捉えるにはかなり苦労する。淡いからだ。
よく澄んだ空と、月などの余分の明かりがない状態で、そして 大き目の望遠鏡が必要だ。口径20cm
はほしいところだ。
パプアニューギニアでは、口径10cmもあれば十分。
望遠鏡の倍率は、50倍まで。

位置は、はくちょう座の北十字のすぐ東側だが、簡単に説明 できないのが残念。
コンピュータ導入式の望遠旧なら簡単だが、普通はファインダーを使って、星の配列を頼りに探して
いくのだが、この星雲はとても暗いので、ファインダーで見ることができない。
だが、一度見つけたら、漆黒の宇宙の中にふんわり淡く光る姿が、きっと脳裏に焼きつくだろう。
ちょっとマニアックだけど、宇宙の散歩とはこういうものなんか!と。

この写真はあまり写りがよくない。
神鍋高原の空は街灯などの灯かりが増えすぎて、長い露出をしてもカブリばかり増えて、SN比が上
がってくれない。
方法はあるに違いないが、私自身に時間が足りないので、マニアのような凝ったことができないのだ。
もちろん、そんな技術も勉強していないことは言うまでもない。

NGC6960は、見た感じ、すこし円弧を描いている。
これにはイワクがある。
天文学者の研究によれば、いまから3〜4万年前に起こった超新星の爆発が起源だといわれている。
そのような星雲は惑星状星雲と呼ばれ、ほかにもM57とかM27など多くの有名な天体があるが、
大抵はその名のごとく、「惑星」のような円盤状に見えるものだ。
この星雲のような大きな円弧にまで広がってしまうと、むしろ残骸(レムナントと呼ぶ)といった 方が
ぴったりだ。

距離、約1500光年。
機会があれば、是非あなたの眼で確認してください。               (Mr.M)