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10.ビカリア 


ビカリア (Vicarya japonica)

年末、北但層群化石研究会の方から、化石の写真撮影を依頼され、ビカリアをようやく撮影する
  
ことができました。 化石を見ると、ビカリアがあるではありませんか。 ビカリアは、細長い巻貝で、
  
大型のウミニナの仲間です。貝殻の周囲には、規則正しく突起があり、約1,500万年前の新生代
  
第三紀の示準化石といわれています。ビカリアは、今まで各地で発見の共伴する貝類の例から、
  
汽水域に生息したものと考えられています。
  
他に、押し潰された形で残ったビカリアや、 小型の巻貝カニ、ウニなども同一の層から見つか
  
っています。 自然の神秘を感じますわ。
  

ビカリア 現存長 9.5p
  
潰れたビカリア 現存長 6.5p
  
小さな巻貝  現存長 2.7p
  
養父市出土
  

(撮影データ:2007/1/6  EOS 5D 50oマクロ  Mr.ヱビス)

  

9.凝灰角礫岩 


凝灰角礫岩

知見八鹿線 仮称知見八鹿トンネル 豊岡市養父市境界部地下300mの八鹿累層:凝灰角礫
  

  
角礫:安山岩、玄武岩
  
基質:岩石片(玄武岩,安山岩),鉱物片(斜長石,石英),填間状鉱物(粘土鉱物,方解石,石
  
英),不透明鉱物(水酸化鉄鉱物を含む)
  
凝灰角礫岩は直径32mm以上の火山岩と火山灰が交じり合ったもので、直径32mm以下の礫か
  
らなるものは火山礫凝灰岩と呼びます。 なお、トンネル名称は5月に市長から発表され、豊岡
  
市・養父市の広報にも掲載されます。 知見八鹿線道路整備の情報は豊岡市ホームページ:行政
  
情報:その他で紹介しています。(解説 :Mr.calori)
  

(撮影データ:2006/4  EOS 1D 24-70o F2.8  Mr.ヱビス)

  

8.サヌカイト (sanukaite)


サヌカイト

打製石斧

讃岐地方で多く産出する火山岩で、安山岩の仲間です。
  
産出地の地名から、1891年にドイツ人のブァイシェンクによってサヌカイトと命名されました。
  
別名、「讃岐石」、叩く金属音がすることから「かんかん石」とも呼ばれます。
  
サヌカイトは、2万年以上も前から石器の材料として使用され、関西では黒曜石と共に利用され
  
ています。
  
但馬では黒曜石よりも多く使われています。近年では、楽器や風鈴としても利用さ れています。
  
この石材は、石器を作るため運ばれたものです。表面はご覧のように白く風化していますが、 新
  
しく割れた面を見ると、黒く緻密な石であることがわかります。 讃岐以外に、奈良県と大阪府の境
  
にある二上山も良質のサヌカイトの産地として有名です。
  
おまけに、サヌカイトの打製石斧をつけておきます。割れててごめんなさい。
  
幅 約13p
  
日高町出土
  
(撮影データ:2006/3  EOS 1D 24-70o F2.8  Mr.ヱビス)

  

7.陰石(かげいし)



 この石は、通称「陰石」と呼ばれるもので、正確には流紋岩質凝灰岩です。
  
豊岡市上陰で産出することからこう呼ばれています。 四角いブロックのように加工されています
  
が、実は板石を箱状に組む棺(箱式石棺) の石材なのです。平面形は台形をしており、短辺を下
  
にして立てて使用しています。 平坦な面は棺の内面で、側面共に丁寧に削って仕上げています。
  
左右に側壁の板石が 組み合わされますが、その面には浅く溝が掘られて組み合わされるように
  
なっています。 裏面は荒く加工され、凸状を呈しています。 時代を決める副葬品がなかったこと
  
から、はっきりした年代を示すことはできませんが、 古墳時代前期(3〜4世紀頃)のものと思わ
  
れます。粗末な鉄器しかない時代、丁寧な 仕事をしていることに驚きです。
  
大きさ 長辺 36p、短辺 33p、高さ30.5p、厚み 15p
  

  
(撮影データ:2006/1/27  EOS 1D 24-70o F2.8  Mr.ヱビス)

  

6.泥板岩


  
泥板岩製の局部磨製石斧です。
  
石斧は、石の斧のことで、鉄などの金属器が日本に伝来、普及するまでの間使われました。
  
石斧には、石を打ち欠いて作った打製石斧と、全体を磨いた磨製石斧がありますが、 この石斧
  
は、幅は狭く、厚みを持たせた形で、全体を打ち欠いて成形したあと、刃先周辺 だけを磨いてい
  
ます。縄文時代の草創期(最も古い頃)にのみ作成された石斧で、大変珍 しいものです。ようやく
  
土器の出現しはじめた、約10,000年前のものです。 石材の産地はわかっていません。
  
悪しからず。
  
全長 約10.5p
  
豊岡市日高町出土
  
(撮影データ:2006/1/27  EOS 1D 24-70o F2.8  Mr.ヱビス)