失態  (2006年12月7日)

夕べのことである。私のテン人生最大の失態をやってしまった。 いつものように、好物のネズミを
  
追っかけて、追い詰めたまでは良かったのだが、 滑りやすいパイプの上、「あっっ..!!」と思っ
  
た瞬間、転落してしまったのだ。 これは人間の造った罠だと直感した。奈落の底はぬかるんでい
  
て、私のジャンプ力を もってしても容易に抜け出すことが出来ない。 いやに手の込んだ罠を仕掛
  
けたものだ。何度も挑戦したが1mも飛べない。 冬毛に着替えたばかりの美しい毛並みも台無し
  
である。 そんなことより、このままでは、朝になって人間につかまってしまう。 2年前、私の隣人も
  
行方不明になっている。彼女は人間に近づき過ぎた。 きっとこの罠に掛かったのだ。
  
とうとう朝になってしまった。やはりいつもよく見かける人間のオスがこちらに向かっている。暫くし
  
てもう一人 やって来た。こいつは彼女と同居していたヤツに違いない。二人で何やら相談してい
  
る。 後から来たやつがこちらに何かを向けた。「武器?。」「カメラかぁ?。」という具合に、TOPの
  
写真をスクープされて しまった。 するともう一人のほうが、長い板で攻撃してきた。私はそれを難
  
なくかわし、 次の瞬間、逆にその板を利用して脱出してやった。
  
人間は恐ろしい動物だが、間抜けなヤツも居るもんだ。
  

撮影データ: 2006/12/7 日高町 E950 Mr.F撮影